近似直線・近似曲線を求めるには SLOPE 関数と INTERCEPT 関数を使おう。 学生実習のTAをしていて、気になった話。 1年生の実習ということで、酵素活性を測定してミカエリス・メンテンの K m 値を求めるというものでした。目的の1つとして、Excelを使ってセルに計算式を入れて必要な値を求める方法を押えるというのがあります。その時、グラフの機能から近似直線の傾きと切片を得るのですが、どうしても傾きと y 切片は手入力で別のセルに書き込む必要がありました。これはとても不便で、何のための表計算ソフトなんだと思ったので少し調べてみました。 グラフから作成した近似式の係数を取得する汎用性ある関数はないようです。幸いなことに、直線近似については関数を使って別途求めることで係数を計算できます[1]。 SLOPE関数: SLOPE(yの値, xの値) INTERCEPT関数: INTERCEPT(yの値, xの値) SLOPE関数では近似直線の傾きが、INTERCEPT関数ではy切片が得られます。これを使うと表示された関数から手入力を介すること無く計算を進められます。 他の曲線についてはどうするんだということが気になりますが、直線にしてやれば良いようです。 累乗近似: y = ax^b 自然対数を求めるLN関数を使うと、LN(y) = LN(a) + b LN(x) となるので SLOPE(LN(yの値), LN(xの値)) で 指数の b が傾きとして求められ、 EXP(INTERCEPT(LN(yの値), LN(xの値))) で係数の a が切片として求められます。 指数近似: y = a e^bx a = SLOPE(yの値, EXP(xの値)) LN(y) = LN(a) + bx より b = SLOPE(LN(yの値), xの値) 対数近似: y = a log(x) + b これは直線近似そのまま xの値 を LN(xの値)にすれば問題ない。 また、FORECAST関数を使うと近似直線を使った yの値を直接求められます。この値と元の yの値から計算すると決定係数 R2 を求められます。RSQ関数を使えばもっと簡単。 さて多項式はどうしようか言うヒトのために LINEST関数なる...
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